大谷慎吾(UNITED)インタビュー #3

2015年10月5日 更新 インタビュー
大谷慎吾(UNITED)インタビュー #3
記事公開日:2014/12/06

「UNITED続けたいなと思う最大の理由は、曲を大事に思っていたからなんです」

--- 横山さんが亡くなった直後からJURASSIC JADEのGEORGEさんをサポートに迎えてライヴ活動も行われていますが


大谷:年内のスケジュールが年末まであるんですが、どうしようかなと思っていました。正直言って活動を止めることは簡単なんです。でも止めて、また暫くしてやるとかはなんかアレだし、やっぱり決まっていたスケジュールだったし。
 でもやると言ってもベーシストをどうしようという問題があるじゃないですか。そんな時に俺、先にスケジュールを押さえておこうって思ってGEORGEにメールしたんですよね。「これがUNITEDのスケジュールなんだけど空いてる?」と。そうしたら「空いてますけど、それって俺が弾くってことですか?」と返ってきて。その時点でスケジュールをこなそうっていう考えは俺にはあったし、他のメンバーもあったかな。彼にお願いするのは俺が勝手にやってしまったんだけど、後からメンバーに言ったら「あぁもうGEORGEしかいないんじゃない?」と。人間的にもプレイヤー的にも。スタイルは全然違うんだけど。
 彼は葬式が終わった後に、展示していたベースとかアンプの片付けを手伝ってくれて、「最後までお手伝いしたいんで」と、最後うちの倉庫まで来てくれて。終わってからメシ喰いに行ったんですが、その時には言わなかったんです。「GEORGE忙しいのにありがとうね」とだけ言って。そして翌日にメールしたの(笑) 彼にしたら「えー! 俺ー!?」だったと思います。でも彼はSNSで「これからのUNITEDどうするんだろう」と書いていて、サポート・ベースの話が来たことも書いていて、「もし誰もやらないなら、俺が弾くから続けましょうよ」と言うくらいのつもりでいたみたい。凄く嬉しかったですね。

--- ただ、GEORGEさんが正式なメンバーになるというのは?


大谷: いや、やっぱりJURASSIC JADEのメンバーなんで。一応、今はお借りしてる感じで。来年以降はまだ決めてないです。でも今年の2月に大雪でキャンセルしてしまった、大阪のRIVERGE主催のTRUE THRASH FESTに今年もオファーが来たので、そこだけはやろうと。あと夏に今年は台風でキャンセルになってしまったTONE RIVER JAMにも出るかもしれないですね。まずバンドを続ける=制作をしたいので。アルバム制作に集中して取り組もうかなと思ったんです。今年もライヴをやりながら作ろうとしていたんですよ。でもなかなかみんな忙しくなってきて先に進まなかったから、これはもうライヴもお休みして集中しようかなと。
大谷慎吾氏(UNITED)

大谷慎吾氏(UNITED)

インタビュー、柏サウンドスタジオMにて

--- では来年はアルバム制作がメインで。


大谷: そうですね。ベーシスト不在という形で。後任ベーシスト候補はいないです。考えてないですね。

--- 曲自体は?


大谷: 曲はまだ形になってはいないです。昔レコーディングした曲はあるけど、それを使うかどうかは決めていません。おそらくイチから全部作るかな。
--- 考えてみれば湯浅さんが復帰して最初のアルバムなのも注目になるし、当然横山さんが亡くなってから最初の、というのもあると思うんですが、どの道注目度がとても高くなるアルバムになりますよね。プレッシャーも凄いと思うのですが。
大谷: 確かにね。もともと曲作りは、俺とHALLYが持ってきたものに横センがアレンジをして組み立てるスタイルが、「BLOODY BUT UNBOWED」の時から今までずっとそうだったから。これからはそういうやり方では無くなってしまうので、俺もHALLYも、もの凄くスキルアップしていかなくてはならない部分と、あとはAKIRAや湯浅のアイデアをもっと組み込んで。俺とHALLYが作ればUNITEDの曲の「らしさ」は失わないし、そこをさらにUNITEDらしくするには、もうちょっと時間をかけて頑張らないといけないなと。
 正直、横センいないからもう止めようとかも思ったんですけどね。「UNITEDはもう続けても意味ないだろう」と。小杉とミーティングした時に「お前らの気持ち次第じゃない?」と言われて、その気持ちが…となるんだけど、よく考えてみるとUNITEDで何が大事かって、勿論メンバーの横山、大谷、吉田がいないとUNITEDにならないという関係もあるものの、それ以前自分たちが作ってきた曲が大事で。俺たちがプレイを止めちゃうと、誰もUNITEDの曲をプレイしなくなるわけだから。そこは俺とHALLYはまだいるわけだし、後に伝えるというのも変な話なんだけど、「まだプレイできる俺とHALLYがいるから続けたいな」と思っている部分はあるんです。曲が最も大事に思いましたね。凄く。UNITEDの曲は俺も好きなので。大好きでプレイしているから、UNITEDを好きなファンも聴けなくなってしまうのは寂しいだろうし。何を言われてもいいけど、UNITED続けたいなと思う最大の理由は、曲を大事に思っていたからなんです。そうは言っても、俺もあと何年できるかわからないですから。

--- アルバムは来年の秋頃ですか?


大谷: 来年と言っても、1年あっという間ですからね。今年も横セン死んで半年経って、もう11月だし、でもメンバー全員前向きなので。横センがいないからまったく別のバンドのようなアルバムになるわけでもないし、軸は変わらないのは確かなので。文句言うヤツがいない分、逆にすぐ曲ができるかもしれませんね(笑) これまでは横センが曲を捏ね繰り回すことでUNITEDの曲になっていましたから。アレンジが凄く早いんですよ、「こうしたらいいんじゃないか」、「ここにこれを入れるのが良いんじゃないか」、「もう1回、こういうテンポじゃなく、こういうテンポで」とかすぐ頭の中で出てくるの。「よくこんなアイデア出るね」と。たくさんの引き出しを持っていた人で、メタル以外にもそれこそいろんな音楽が好きで、聴いていて。それで音楽のバーも始めたくらいだから。だからアレンジが巧いんですよ。勿論ヘヴィ・メタルやスラッシュ・メタルも大好きなんだけど。横センが生前言っていた言葉で、俺もその言葉は今も大事に思っているんですが、「ヘヴィ・メタルやスラッシュ・メタルに拘りは無いんだ。ただ、スラッシュ・メタルに誇りを持ってやっているだけだ」と。あの言葉をインタビューで言っていた時に凄いなって。メタルに拘るわけでもなく、でも変な拘りを捨てているわけではなくて。ただ誇りを持って、自分たちの曲を作るというのは凄いことだなって。その言葉をよく思い出すんですよね、確かに俺ら拘ってないわって。

--- そういう柔軟な考え方が、結果として横フェスのあのラインナップに顕著に反映されたと思うんです。


大谷: それは思います。横センがアイドルの仕事をはじめて、少し驚いたこともあったんです。アイドル好きでは無かったし。今までAKB48やモーニング娘。の名前も顔も判らないと言っていた人が、いきなりパッ仕事としてこなせるっていう柔軟さにも驚かされたし。また巧いんですよね、ああいう歌モノを弾かせても。はじめてステージを観て驚いたんですよ。メンバーもみんなキレッキレで良いんだけど、ベースを弾いている横センがいちばんリズム引っ張っているんですよ。ドラムのHIMAWARI君もロック・ドラムで良いんだけど、ベースがね、ガンガン引っ張っていて。凄いな、さすが、って。そういうこともできる人なんだと。

--- 後々に伝説として語られるフェスになりそうですよね。映像は残されたんですか?


大谷: 映像は、うちのオフィシャルのカメラマンが撮った動画は一応ありますね。それをどうするというのは無いんですが、素材として残しています。もともとUNITEDのヒストリー物の映像作品を作っているんですよ。10年以上前から作ると言って、撮り貯めているんです。その作業を横フェスで一旦止めて、そろそろ編集に入ろうと思っています。来年には制作しているアルバムが完成して、同時に映像作品も出せればと思うんですけどね。なにしろ昔の映像で凄いのがいっぱいあるから。横フェスの時に「横ちゃんTV」って少しだけオープニングに流したんですよね。編集をずっと付き合ってやってくれている人がいるんですよ。凄く忙しい人なんだけど、ずっとUNITEDの仕事もやってくれていて。
 12月29日に今年もほぼワンマンな形で渋谷CYCLONEでライヴやるんです。今年の締め的に。横フェスもあったけど、横センへの想いってみんなあると思うから、去年の渋谷CYCLONEの映像と、あと「横ちゃんTV」で流したレア映像と、横フェスの時の最初の出番の時の映像を編集して、来た人全員に配ろうかなと。今年最後ってこともあって。DVD-Rなのでちゃんとした製品にはならないかもしれないけれど、中身はちゃんとしたものにして配ろうかなって。そう言ってしまったのでやるしかないんですけどね(笑) フライヤーにもそう書いてしまったから。年末の渋谷CYCLONEは毎年お世話になっていて、「今年もどうします?」という話になって、「今年はなおさら締めなきゃね」と。地元のバンドなんですが、GHOULS ATTACK!ってバンドをゲストに呼んでやろうかなと。

--- あと年内の活動と言うと何がありますか?


大谷: 今月元IRON MAIDENのポール・ディアノが4年ぶりに来日(11/23〜24渋谷サイクロンにて公演終了)することが決まっていて、GEORGE含む俺らで演奏するんですが、今はそのために毎日猛練習をしていて、それも凄くいい状態になってきていて。4年前にやった時より、演奏のクオリティが凄く上がったことは俺も言えるくらいに。来られる人は来たらUNITEDの違う一面が見ることができますよ。もう来日が決まっていた時に、ポールが自分のFacebookで横センへの追悼のコメントをいっぱい書いてくれて。その後にポールからメールが来て、「ヨコはああいう形でも、シンゴとアキラとハリーはやってくれないか」と。「じゃあベーシストはどうするか、もう少し返事を待ってくれ」とプロモーターを通してやり取りして。で、GEORGEに「追加公演があるんだけど」と連絡して(笑) 「IRON MAIDENなんだけどさ、弾けるでしょ!」と。今、一生懸命頑張って練習しています。それもね、横センが初期のIRON MAIDENが大好きだったんで。4年前にやった時もね、本当にまさかのことですよね。俺がガキの頃に聴いていたIRON MAIDEN、特に最初の2枚は俺ら世代なんで。それのコピバンをやって、本人登場みたいな感じだから。それをちゃんとした仕事として受けられる、これは凄く名誉なことだねって。その横センの想いもあるから、やっぱやりたいよね、って。

大谷慎吾(UNITED)

singo otani(@united45)さん | Twitter (4029)

UNITED ライブスケジュール

○2014/12/21(日)千葉LOOK
“CHIBA LOOK 20+5th ANNIVERSARY SG NITE SPECIAL”
w:kamomekamome, F.I.B, SURVIVE
OPEN 17:30 / start 18:00
前売:¥2500 / 当日:¥3000(D別)
INFO:LOOK 043-225-8828 (15:00〜22:00)

○2014/12/29(月)渋谷サイクロン
“UNITED PRESENTS SYSTEM OF TERROR Vol.6 THE END OF YEAR PARTY!”
ゲスト:Ghouls Attack !
OPEN 18:00 / START 19:00
前売:¥3,000 / 当日:¥3,500
※当日限定来場者全員にUNITEDの特別編集スペシャルDVDプレゼント!
INFO:Cyclone 03-3463-0069

UNITED

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MASATOSHI YUASA vocal
SINGO OTANI guitar
YOSHIFUMI "Hally" YOSHIDA guitar
AKIHIRO "yoko" YOKOYAMA bass
AKIRA drums