2015年10月24日 更新

AWAKEDインタビュー

記事公開日:2015/10/15 - AWAKEDの最新作「ELEGY」のインタビュー。話し手はMAZZY氏<Vo>とYUKI<G>氏。

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記事公開日:2015/10/15

「面白いと思うんですよね、今回の作品は肩の力が抜けて素直に作れたので。自由でしたよ。でも、コテコテのブラストも、スラッシュも、サイコビリーも、THIN LIZZYもスジは通っていると思うんすよね」こんな言葉をインタビュー終了後に放っていたMAZZY。リラックスした雰囲気であったが、この作品に対する絶対的な自信を感じたし、「俺たちはこんな作品を作ったぜ。お前たちグズグズしていると置いていくぜ」という聴く者への挑戦状とも思えた。覚醒した4匹の野獣が日本のラウドシーンの喉元に噛み付いたとも言うべきAWAKEDの最新作「ELEGY」。それについてMAZZYとYUKIにたっぷりと語ってもらった。ヘヴィメタル?ハードコア?ジャンルの壁を超越したAWAKEDの咆哮、逃すべからず!
AWAKED

AWAKED

MAZZY<Vo>(ex-SUNS OWL)
YUKI<G>
NAO<B>(ex-gnash、ex-藹々番地、ex-OCTPUS PRIEST)
HxSxO<Ds>(BUTCHER ABC、INTESTINE BAALISM、ex- OCTPUS PRIEST)

AWAKED:MAZZY<Vo.>, YUKI<Gt.>
インタビュアー:別府伸朗

泥臭くてメチャクチャでゴチャゴチャしている。その暴走機関車ぶりが俺たちなのかなって。

--- ニューアルバム「ELEGY」のテーマみたいなものはありますか?


YUKI:俺は無かったな。


MAZZY:僕たち(MAZZYとYUKI)の中で特に無かったですね。HxSxOも無かったし。ただ、ソングメーカーのNAOが言っていたのはシンプルとキャッチーさを狙っていたと。それはこの間、初めて聞いたけど。シンプルで旋律が聴こえる様な、展開も多くないものを狙っていたとか豪語していて(笑)。歌が載る前に聴いた時はちょっとポップな感じで大丈夫かなと。HxSxOと僕は、YUKIとNAOと比べるとそれほど長い付き合いではないから、大丈夫かなまとめられるかなという不安がありました。僕がスタジオに曲作りに参加できない時があって、2~3回曲の作り込みをした後に聴いたんですよ。キャッチーな感じだったので、歌を載せた時に悪い感じの不良ロッケンロール風にしてみた。そしたら色がガラリと変わって良かったというパターンが多かったですね。


--- 今回の作品は前作以上にジャンルに当てはめるのが難しいですよね。


MAZZY:それは分んないっす。それは逆に訊きたいし、一番の悩みだね。1stはawake時代(2010年にAWAKEDに改名)のものをキチンとやりながら、新しいエッセンスを少しずつ後から入った二人(HxSxOとMAZZY、2007年加入)が入れていければ良いかなという感じのニュアンスだったんですよ。四人が四人を理解しあえた作品だと思う。それが今回の作品はそれを超えてのものなんで、特に目標らしい目標も無く、気持ち良くできたのかなと。拘りというものは全員が納得するということ位で、全員が楽しいとか気持ち良く作ることができたかなと。本当に言ってしまえば自由だよね。


--- 今回、作品を聴く前に自分の中でチェックしようと思ったものがいくつかあって。その中に一曲目で「誰から始まる」というのがあったのですよ。MAZZYさんのヴォーカルか、YUKIさんのギターか、HxSxOさんのドラムかとか。そうしたらNAOさんの悪そうなベースから始まりましたね。


MAZZY:あの「ウドゥウドゥ」いうやつね(一同笑)。


--- そういったことも含めて曲順とか考えていたのですか?


MAZZY:何となくですけど、一曲目はイントロみたいなもの、1stでいう「Third Eye(※1stアルバム Trk.#1)」みたいな曲にしたいというのはおぼろげながらにはあったんですよ。だけどできあがった曲の並びでそこは壊してもいい感じだった。それで冒頭の部分はああいった形で納まった。最初はヴォーカルも入れるつもりはなかった。でも、聴いていたらカッコ良かったから俺も(ヴォーカルを)載せたいと。それで少し浮遊感を持たせたメロディでやってみました。


--- あの歌い方はMAZZYさんの中では珍しいと思ったのですが。


MAZZY:そうですね、あまりやらないパターンですね。でも、ずっとやりたかったパターンなんですよ。そこまで得意でもないし未知数なものだったけど、やってみたら良いんじゃないって感じになりましたね。


--- 前作と同じく日本語詞ですが、日本語の載せ方が前面に出た感じがしたのですが意識をしましたか?


MAZZY:そうなんですよ、それは凄く意識しました。究極の目標なんですけど、前作は「メロディラインやアンサンブル、塊としてのグルーブを大切にする」ということをテーマにしていたので、意味というものも、表現したい言葉というものも、そちらのグルーブに寄せていった。韻をきちんと踏んで、自分が言葉として逸脱しない様な形で作品に仕上げたんですよ。それを今回は痛烈な単語や感情表現を直接そこに書いたものでぶつけたかった。その方が日本人として生きている自分としては自然かなと。メッセージ性も色々な比喩やリズムの縦のラインや横のラインをキチンと載せるとなると、本当はキツイ言葉で載せたいけど言葉をよく分らない曖昧な言葉にしなければならないことってあると思うんですよ。そのルールをぶち壊した。こう言いたいとなったらこう載せるとワガママを言って。「こう来たんですね」と。それをレコーディングの寸前まで繰り返して。だからそこの違和感とか、そこが前回と違うというのはその通りで。そこを一番意識しました、僕の中では。普通のヤツがこの単語で歌うとカッコ悪いという世の中を、自信持ってカッコ良いと。やってカッコ良いと言わせたら勝ちだなと。


AWAKED / MAZZY<Vo>

AWAKED / MAZZY<Vo>

--- AWAKEDの前は英語で歌っていたと思いますが、歌詞の載せ方も発音も全く違うと思うのですが。


MAZZY:違いましたね。発音はちょっとした語尾の韻とかは気にしましたけど、それ以外はとにかく感情を出していくということにシフトしました。


--- 英語詞と日本語詞だったらどちらが歌に載せるのが楽でしたか?


MAZZY:日本語ですね。日本語の方が感情を入れられるし。「FUCK」と言っても、普段誰かに「FUCK」なんて言わないし。「テメエ、この野郎ぶち殺すぞ!」って方がきますよ。それを音に入れたいし、それを聴く殆どはライブハウスに来る日本人だから。「俺、怒っているんだよね」って、本当の口語的なものを伝えたかった。この間の某インタビューでも言ったのですが、僕が18~20歳の時だったかな?高円寺20000Vで活動していた狂乱ってパンクバンドがいて、そこのヴォーカルが歌う日本語がとにかく痛烈だったんですよ。「殺す」とか「死ね」とか本当に凄かったんですよ、超パンク!それを英語に直せば「FUCK」とか「KILL」になるんですけどね。とにかく痛烈な言葉をドロドロとした言葉で入れていってたんですよ。オーディエンスとしてそれが分って見えていて、とにかく恐かったんですよ。凄い気持ちにさせられて、パンクって凄い、言葉って凄いって。そしてこんな気持ちにさせられるんだって。例えば僕が好きなPANTERAやSLAYERだったりとかを現地の英語が分かる人が聴けば(日本人である僕たちよりも)、ピンとくると思うんですよ。その気持ちを感じて欲しい。それはHIZUMIさん(JURASSIC JADE)もそうだと思いますよ。そういった人たちの音楽は面白いし、好きですよ。僕はソッチ側でありたい。英語で歌ってもアメリカン大好きなアメリカンナイズされた人には良いとは思うんですよ。でも僕はそうではないんですよ。ライブに来ているお客さんの9割9分は日本人ですから、そういった人たちに理解してもらいたい。僕たちがどういったバンドか知って欲しい。そういった所の表れですね。


YUKI:俺は日本語の方が好きですね。それの方が伝わると思うし。特に狭いライブハウスみたいなところで英語だと、ヴォーカルが何を歌っているのか分らないことが多いことがあって。それが日本語だと聴こえるし、母国語だから言っている意味も直ぐに分る。例えば俺らが海外に行ったとしたら、(歌詞を)英語に直すのは反対です。そこは日本語で行けばいいのにと思います。だってLED ZEPPELINが日本に来たって日本語ではやらないでしょ。


MAZZY:せっかくこの国に住んでいて、この国の人にしかできない発声方法があって単語の組み合わせだからそれを生かしたいですよね。


--- それって日本のロック界の永遠の課題かと。ロックって英米から輸入されたものだから英語でやらないというのと日本人なんだから日本語で歌った方が自然だとか、そんな論争もありましたから。


MAZZY:どういったジャンルのどういった音楽に近寄らせたいというのだったら、そういうのもあると思いますが、僕らみたいな全楽器陣がよく分らない個性的な音を出しているバンドはどうなのかと。どこかに寄せていくのはおかしいかなとも思って。勿体無いしね。好き勝手やってそれが個性になって魅力になるのか、一番の僕らの、何だろう・・・、ポリシーかな。


YUKI:言葉としてよりも「音としての日本語」、そんな感じで日本語を使っても良いのかなって。音として捉える日本語。


MAZZY:ポルトガル語っぽい載せ方の音楽に似ていると思うし、南米的なものもそうかな。ブラジル的なのも。でも日本語って繊細な部分もあって、例えば一語一語はっきりと「ア!イ!ウ!エ!オ!」まで言わなくても伝わる微妙なところとか。まだその微妙なところを僕はできていないけど、いずれ出していきたいですね。


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