2015年10月19日 更新

第十一回:生誕三十八周年記念稿

記事公開日:2015/10/19

1,569 view お気に入り 0
記事公開日:2015/10/19

先日、某誌に掲載されていた、とあるバンド(非メタル)のインタヴューを読んでいて、ふと疑問に思ったことがありました。
そのバンドは、2005年に一旦解散したものの、今年10年振りに復活し、期間限定でライヴ活動や音源のリリースなどを行うらしいのですが、その切っ掛けが「結成20周年を記念して」とのことなのです。
つまり、彼らが結成したのは1995年で、一度解散し、そこから更に10年経った今年、再結成した、と。
それで結成20周年、ねぇ…うん、確かにそうなんだろうけど、実質活動していた期間は10年じゃない?
ちょっと活動休止、とかじゃなくて、半分は活動してなかった訳でしょ?
それで、「結成20周年」って、堂々と言っていいものなの??
野暮な疑問かもしれませんが、どうも納得がいかないのです。
バンドの再結成は、歓迎される声に紛れて、「メイクマネーだ」やら「過去の栄光に縋り始めた」やらと、ネガティヴな世論が飛び交うことも少なくありません。
人気絶頂の中惜しまれつつ解散、というならまだしも、バンドの音が流行らなくなり、音源の売り上げやライヴの動員が落ちてやむを得ず解散し、時代が一周してまたそのサウンドが日の目を見たタイミングで再結成、なんてパターンにはますます厳しいご意見が待ち受けているでしょう。
そんな良くないイメージを払拭させたいが故に、「◯◯年前からやってたし!」と、オリジネーターであることを主張したいのかもしれませんが、それってちょっとカッコ悪いな〜と思ってしまいます。
なんらかの原因で、一度はバンドをなくしたのです。
もしかしたら、華々しく解散ライヴなんかもやっちゃったりして。
ファンの記憶に、バンドが生んだ名曲たちは生き続けていたのかもしれませんが、これってまさに「死んだ者」に対する物の言い方ですしね。
「あいつは死んだかもしれないけど、私たちの心の中で生き続けているんだ!」みたいな。
「解散」を宣言したということは、バンドは一度死んでいるんです。それは潔く認めないと。
でなければ、流行り廃りに屈せず、コンスタントに作品を発表したりライヴをやったり、途切れることなく長年活動を続けてきたバンドにも失礼なんじゃないか、と思うのです。
と、考える一方。
その「結成○○周年」と近い表現に「生誕○○周年」という言葉があります。
「手塚治虫生誕80周年記念文庫」や「カーネル生誕100周年記念チキン食べ放題!」など、亡くなった方の誕生日に使われているのをよく目にするので、一度解散したバンドが誕生した時期からを指して「結成○○周年」と言うのも、あながち間違いではないのかな、と思い直してみたり。
更に、もし自分の好きなバンドが再結成ライヴの際に、「我々は今、新たな気持ちでバンドをリスタートしました。なので、再結成後に出したアルバムの曲しかやりません!」とか言っちゃったら、「クソがッ!!金返せやッ!!!」と石を投げるだろう、とも思うのです。
ファンの勝手で申し訳ないけど、やっぱり往年のキラーチューン聴きたいもんね。
まあ、「メタルバンドの解散とプロレスラーの引退は信用するな」とうちの夫もよく申しておりますし、リスナー側も解散していた期間を「なかったこと」にする心の広さくらい、持ってもいいのかな、と思ってみたりみなかったり。
さて、私事ではございますが、無事生きたまま11月7日で「生誕38周年」を迎えます。
先程の「結成年理論」に当てはめて考えると、ここ数年グータラと過ごしているもんですから、バンドで言うところの活動休止状態、活動実績で言うと35、6歳くらいなんじゃないかな、と思っております。
ざっくり言うと、34歳くらいからの、自身の変化を実感出来ていません。
32歳辺りは…同じと言うには、ちょっと無理があるかも。
28歳くらいまでさかのぼると、もう明らかに違う感じ。
痩せにくくなった、前日の酒がなかなか抜けない、安いシャンプーで可愛いは作れない上に頭皮が痒くなる…等々、いわゆる「衰え」は年相応に感じていますが、ある年齢になって突然表れたものではありません。
そう、去年や一昨年との違いにはパッと気付かない速度で、「老い」は徐々に忍び寄って来るのです。
一つ、ちょっと前と明らかに変わった点があるとすれば、若者が集う街(渋谷とか)の、ガヤガヤした若い子向けの居酒屋で飲むのが苦手になったことでしょうか。
調子こいてはしゃぐ若者の声がうるさいし、トイレは臭くて汚いし(無茶して飲む若者がすぐ嘔吐するから)、サワーの類いは薄いし、そのくせ食べ物を塩辛くして酒をたくさん飲ませようとするし…。
しかし、これは嘆くばかりのことではなく、大人は大人なりに、新しいヤサを開拓するという楽しみを得た、とも言えるでしょう。
最近は、本サイトの編集女史に教えてもらったスナックで、彼女と水割りをグイグイやりながらカラオケをするのがお気に入り。
20代の頃なら、ちょっと入りにくかったな~スナック。
でも、一度スナックに行ってしまうと、カラオケボックスがちょっと物足りなく感じるくらい楽しいんですよ。おススメです、スナック。
本サイトの編集女史に教えてもらったスナックで

本サイトの編集女史に教えてもらったスナックで

Google Map ストリートビューから拝借(笑)
ところで。
人の年齢は、歳を重ねて行く中でその「差」を感じなくなってくるものです。
2歳と12歳の兄弟では、見た目も行動も随分年の差を感じますが、75歳と85歳の兄弟となると、どちらも「おじいちゃん」になり、背格好だけでなく、味覚や趣向、話題などにも差異がなくなる、と言えば分かり易いでしょうか。
私の夫は5歳年上で、学年でいうと、6年離れています。
私が小1の時夫が中1だった、と考えると、その差はとても大きく感じますが、37歳と43歳と言うと、さほど変わらないな~と感じるから不思議です。
実際、共通の趣味もあるせいか、年齢差を感じることは殆どありません。
大人になる過程で、どこかで年の差が縮まったのです。
ところで。
人の年齢は、歳を重ねて行く中でその「差」を感じなくなってくるものです。
2歳と12歳の兄弟では、見た目も行動も随分年の差を感じますが、75歳と85歳の兄弟となると、どちらも「おじいちゃん」になり、背格好だけでなく、味覚や趣向、話題などにも差異がなくなる、と言えば分かり易いでしょうか。
私の夫は5歳年上で、学年でいうと、6年離れています。
私が小1の時夫が中1だった、と考えると、その差はとても大きく感じますが、37歳と43歳と言うと、さほど変わらないな~と感じるから不思議です。
実際、共通の趣味もあるせいか、年齢差を感じることは殆どありません。
大人になる過程で、どこかで年の差が縮まったのです。
まだ夫と出会ったばかりの頃、その「どこか」がどこなのかを、実感する出来事がありました。
ある休日、昼間からお好み焼き屋で一杯やっていたところ、店内の有線で原田潤の「ぼくの先生はフィーバー」が流れ、夫はふと「懐かしいな~、『熱中時代』かぁ」と言ったのです。
ヤングメタラーの皆さんに説明しますと、『熱中時代』とは、今や「相棒」で有名な水谷豊が主演の学園ドラマで(刑事編もあった)、レギュラー放送は1980~1981年。
夫は9歳でしたので、リアルタイムで見ていたのでしょう。
私は4歳。ドラマの存在は知っていましたが、「懐かしい」という感覚は皆無でした。
曲自体は、日テレの『世界一受けたい授業』でよく聞くし。
しかし、ここで少々感じたジェネレーションギャップは、次に流れたアンジーのメジャーデビュー曲「天井裏から愛を込めて」で払拭されます。
2人で「おお、懐かしい~!」と声を揃えたのです。
時は1988年、イカ天ホコ天のバンドブームの真っただ中。
私は筋肉少女帯や有頂天に夢中な小学5年生、夫は高校時代に友達とバンドでこの曲をコピーしていたそうです。
「我々世代の音楽」と共通で言えるものがあると、年の差というのはグッと縮まるんだな、と感じた瞬間でした。
でもね、再度強調しておきますけど、私の方が若いんですよ!5つも!!
近所の建築会社のおニイちゃんには、「若奥さん」って呼ばれてるんだから!!(義母ありきで)
「若奥さん」って呼ばれてるんだから!!

「若奥さん」って呼ばれてるんだから!!

TBS懐ドラSELECTION

中山美穂主演、明朗快活ホームコメディ第2弾。にぎやかで明るく、人間の温かさにホロッとくる、80年代ホームドラマの名作が待望のDVD化!

※ 記事とは関係ありません。
それはさておき。
少し前に、友人の家にお呼ばれした時のこと。
そこんちの娘っ子(6歳)が突然「ほしちゃんって何歳?」と聞いてきたのです。
私が、「37歳だよ」と言うと「ふーん」と相槌したあと、次は自分の父に「父ちゃんは何歳?」と聞きました。
彼が35歳だと答えると、彼女は、ちょっとおかしなことを言ったのです。
「じゃあ、父ちゃんはあと2個でほしちゃんと同じ歳になるね」と。
「人は1年経てば1つ歳をとる」なんてことは、いくら幼い娘っ子でも理解していたはずです。
現に、その日は彼女の弟(4歳)の誕生日パーティーが行われており、私はそこへご招待してもらっていたのですから。
この会話も、単に覚えたての足し算を披露したかっただけに過ぎないのかもしれません。
ですが彼女は、「ならないよ〜。父ちゃんが37歳になったら、ほしちゃんは39歳になるんだよ」という私の言葉に、僅かに驚いていたのです。
すぐに「そっか〜」と納得していましたが、一瞬、6歳の心に小さな混乱が起きたことと、その理由に、私は気が付きました。
彼女は今、月日を重ねるごとに背が伸び、女の子らしいものに興味を持つようになり、ひらがなや簡単な漢字の読み書き、足し算や引き算が出来るようになり、目に見えて成長しています。
でも、彼女が毎日顔を合わせている父ちゃんや母ちゃんは、背も大きくならないし、少々髪型が変わったり、痩せたり太ったりする程度で、去年、一昨年と同じ父ちゃんと母ちゃんなのです。
無論、親としても大人としても内面的には変わっているはずですが、6歳児にはなかなか気付かないことでしょう。
なにせ大人になると、4、5年の違いでは本人でさえも変化を感じにくいのですから。
26 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

OUTRAGEインタビュー

OUTRAGEインタビュー

記事公開日:2015/10/24 - ニューアルバム「GENESIS Ⅰ」のインタビュー。話し手は丹下眞也氏(drums)。
別府伸朗 | 6,273 view
第八回:真夏の恐怖物語

第八回:真夏の恐怖物語

記事公開日:2015/07/22
星川絵里子 | 524 view

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

星川絵里子 星川絵里子