記事公開日:2015/08/18

我が家のベランダでセミが死に始めました。
勝手に人ん家を死に床にしてくれるなよ!とは思いますが、こうしてまた、夏が去っていくのだなと切ない気持ちになったりします。
皆様、夏は満喫されましたでしょうか。
夏フェスなんか行っちゃいました?ロック最高!!ウエーイ!!みたいな??
はっきり申し上げまして、私は夏フェス、ひいては夏の野外フェスが大嫌いです。
暑いし、汚れるし、虫がそこいら中にいるし、飲んでるビールはすぐぬるくなるし、売ってる飯は高いし、好きなバンドの出演時間が被ったり、または待ち時間が長くてかったるくなるし、夜の仮設トイレは蛾銀座だし、すぐにお腹壊すし…結局、私のような水ブタに、アウトドアは不向きなんですよ、ええ。
しかし、引きこもってばかりではイカン!と一念発起しまして、今年は行っちゃったんです、千葉県柏市で開催された「TONE RIVER JAM ‘15」に。
早速手の平を返しますが、めちゃくちゃ楽しかったです!
手の平返し過ぎて手首が痛えぜ!ウエーイ!!!
「TONE RIVER JAM ‘15」は、10年前に個人のバーベキューパーティーから派生したというだけあって、かなり自由度の高いフェスでした。
会場となった利根運動広場は、「運動広場」とは名ばかりの、ただ草刈りがされているだけの河川敷にサッカーゴールがゴロンと転がっているだけの野っ原です。
野球やサッカーのベンチどころか、木もろくすっぽ生えていないので、影となるようなスポットが一切ありません。
そこで、タープやテントの持ち込みが認められていて、PAから後ろにはそれらを立てて、ゆっくりお酒を飲んだりご飯を食べたりしながらライヴを楽しむことが出来、暴れたい、近くで見たいという人は、PAより前方でどうぞ、というイイ感じの棲み分けがなされています。
恐らく、主催者側がそう決めたわけではなく、観客が自主的にラインを引いたのでしょう(実際に線が引かれている訳ではないけど、暗黙の了解、みたいなね)。
基本的に、法に触れない物の持ち込みは可能、ペット同伴OK、ごみも自治体で決められているレベルの分別で、見張りの人なんかいません。
それどころか、ステージ前の柵中にセキュリティの方すらいないのです。
これがどういうことなのか、メタラーの皆さんならお分かりいただけると思います。
そう、飛び込み放題ってヤツですね。
それでも、大きなトラブルも怪我人もなかったのが本当に素晴らしく、私の捻くれた心をときほぐすのに十分過ぎる光景だったのです。ビバ!人の力!!
自主性を押し付けてくるわりには禁止事項や客側への協力要請も多い窮屈なフェスとは違い、殆どのルールが観客の良心に委ねられているからこそ、他にはない自由で居心地のよく、且つ安全な空間が生まれたのでしょう。
気が付いたら、誘ってくれた友人たちと「来年は車で来て、クーラーボックスとテーブル持って来よう!」なんて話していたほど、このフェスを気に入ってしまいました。
そんなわけで、夏をすっかり満喫した私は、もう何も思い残すことはありません。
早く、食欲を季節のせいに出来る秋になれ!
秋に先駆けて、皆さんが全然興味がないことを承知で私の好きな食べ物ベスト3を発表したいと思います。
3位ラーメン、2位カニ、そして第1位は!!ズバリ、明太子です!!
次点で、イカ。痛風?なにそれ痛いの??
で、よく「じゃあ、カニが乗っかってるラーメンなんてたまらないでしょ?」なんて仰るお侍さんがおりますが、はっきり言ってそれは有難迷惑。
サービス精神や豪華さを売りにしているのかもしれないけど、カニは別皿に移して身をほぐしながら食べ、時々お箸をもってラーメンを食べる、という忙しなさが嫌だし、カニ以外にもハマグリやらエビやらが乗っていて、冷めないうちに食べないといけない!と焦ってしまいそうだし、カニ食ってる間にラーメン伸びそうだし、じゃあラーメンを先に食べるってのも、本来はシメで食べたいものを先に食べる違和感があるし…と、結局は、んんん〜〜ッ別々で食べた〜い!!となりそうなのです。
ならばカニで出汁を取る、殻を剥いて団子やフレークにしたものを乗せるなど、食べやすく且つ美味しく調理して欲しいのです。
そのままでも美味しい2つの料理や素材を組み合わせるなら、別々にするよりも美味しくなければ意味がないでしょ?
でも、イカが入ってる明太子スパゲッティって超美味しいですよね。
あれ考えた人は、イカと明太子という組み合わせに辿り着くまでに、色々な食材を試したり、調味料の配合を考えたり、珍味の「イカ明太」からヒントを得たりしたんだろうな、と思う訳です。イカ明太とスパゲッティ、どっちが先かは知らないけど、ヨッ!天才!!
メタルの中に存在する様々なサブジャンルもまた、先人たちが才能と手腕とアイディアを駆使して生み出したものなのだ、と少々強引ではありますが、同様に思うところがあります。
これまで色々なメタルのミクスチャー・サウンドが生まれては消え、良いものは流行り廃りを乗り越えて世に広まり、私たちの耳にも届きました。
本当にステキなことだと思いますし、それを生み出してきた才能あるオリジネーターたちに、最大の敬意を払いたいと思います。
ということは大前提として。
身も蓋もない物言いかもしれませんが、そもそもオリジナリティーって、そんなに重要でしょうか?
いや、重要だとは思いますし、パクリは無論いかんですが、何というか…もっと大事なことがあるのではないか?と思うのです。
のんびりとではありますが、ライターのお仕事を再開させていただいておる昨今、いくつか新しいメタルバンドのライヴを拝見する機会も増えたのですが、どうも皆さんその「オリジネーター」になることばかりに重点を置き過ぎてやしませんか?としばしば感じております。
例えば、オリジナリティーに固執するあまり色んなジャンルを取り入れた結果、曲によって違うバンドのようになっていたり、または1曲中にデスメタル、メロコア、V系、ロキノン系など好きなものを詰め込みまくってしまった為、散らかった仕上がりになっていたり、結局はそのバンド「らしさ」や「主軸」が、まったく見えてこないのです。
自分たちのルーツをバンドに反映させるのは結構なことですが、少々欲張り過ぎているきらいがありますし、ただ要素を盛り込んだだけでは、オリジナルなサウンドとは呼べないということに、気が付かれていないように思えます。
いわば、カニを乗っけただけのラーメン状態。
気持ちよくミックスされていないので、もう別々にしてよ!と言いたくなります。
ミュージシャンはリスナーを限定せず、より多くの人に自分の音楽を届けたい、と思うのが世の常でしょう。
しかし、誤解を恐れず申し上げますが、メタルに関して言えば、今も昔もリスナーを限定する音楽です。
以前よりも受け入れられやすくはなったと思いますが、まだまだテレビから流れるポップスとは同列に語れません。
私の夫は、ドイツ人に会うと必ずSODOMの話をしますが、知っている人は少数派です。
その代わり、私がドイツでGLAYやB’z的なポジションである国民的バンドDie Ärzteのことを聞くと、もれなく知っています。
これがメタルの現実であり、また、その排他的なところも、メタルの魅力であるとも思います。
それ故に、メタリックな俺たちのサウンドを色んな人に聴いてもらおう!と、様々な要素をごちゃ混ぜにした結果、入れ込んだすべてのジャンルのファンから支持される、なんて単純な話ではありません。
また、奇をてらったことをすれば一瞬は注目されるかもしれませんが、それは良い意味で注目されることと同義ではなく、下手すると、「結局、何がしたいの?」と、メタルファンからもそっぽ向かれてしまうことにもなりかねないのです。
メタルの土壌でやる以上、自分が生み出した曲を「どんな人が聴いてくれても自由だから」なんてほったらかしにせず、どんな人に聴いてもらえるだろうかと、ある程度リスナーのイメージを持つことが、バンドのスタイルを築く為にも、必要なことなのではないかと思うのです。
殊更に、新しいバンドはね。
じゃあオリジナリティーよりも大切なものって何だ?と問われれば、私はやはり、「よい曲を書く」というのが第一義ではないかと考えています。
カイヤ川崎ばりの情緒不安定さで、話をまた「TONE RIVER JAM ‘15」に戻しますが。
ステージがいくつかあったのですべての出演者を見られた訳ではありませんが、見たバンドは知っているバンドも知らないバンドも、どれも良い曲を持っていました。
それは偶然ではなく、鋭い嗅覚を持つ主催者が、そういうバンドを選んだのだと思います。
そしてそこに、多くの人が集まりました。
届くべきところに、届くべき音楽がある。なんと気持ちの良いことよ!
これが「シーン」ってヤツなのか。と、しみじみ感じさせられました。
「シーン」なんて、久々に言っちゃいましたが、ここに集まったバンドは間違いなく、たくさんのよい曲で、その「シーン」ってヤツを作ってきた人たちであり、これからも色んなカッコいいバンドを巻き込んで、それを保持していって欲しいな、と思ったのです。
これが、私が「TONE RIVER JAM ‘15」を気に入った、もう一つの理由です。
今、オリジナリティーを求めて躍起になっているバンドの皆さん。
いきなりゴテゴテと色んな要素を盛り込んでしまうと、結局はどれも手薄になって、何も掴めないままになってしまうかもしれません。
まず、自分たちがどんなバンドになりたかったのか、自分の「核」になった音楽を、見つめ直してみてはいかがでしょうか。
自分のルーツに胸を借りると思って、どうか怖がらずにぶつかってみてください。
そして、よい曲を作れるミュージシャンになってくれることを、メタルリスナーとして切に願います。
貴方にもいつか、「シーン」を作る担い手になって欲しいから。


トネリバーには出ていませんが、こういう先輩は良いお手本です。解散しちゃったけどね…南無三!!!

BOLD FAT MISSILE / Psych Out

 (1787)

TMCD-0721
CD価格:1,904円(税抜)
2003/12/01発売

※本サイトの新・肉弾コラムでもおなじみ、メタル万屋kumaさんのバンド。残念ながら、今年7月12日新宿WildSide Tokyoでのライヴを最後に、解散してしまいました…。詳しいバイオグラフィーは、kumaさんのコラムにて是非どうぞ。ちなみに、本作はBOLD FAT MISSILE15年の歴史の中でリリースした唯一のフルアルバム音源(笑)。

<収録曲>
1. BLIND BLAST
2. SHOCKS!
3. CHAOS IN WONDERLAND
4. WICKED BITCH
5. 2-0-9
6. WE BITE
7. THE END FOR THE CHANGE
8. MADE BY LIE

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