記事公開日:2014/10/12

本州北端の青森では、意外にもメタルがアツかった!

本州の北欧こと青森で、定期的に開催されているHR/HMライヴイベントがある。その名も「鋼鉄の集い」。2003年に「鋼鉄の集いVol.1」を開催し、2014年9月現在ではVol.45まで。地元最有力新聞「東奥日報」でも取り上げられているくらいに根付いている彼らの熱き鋼鉄愛、そして地元での活動状況、青森の音楽事情に迫るべく、代表の清水敬助氏にお話を聞きした。
清水敬助氏

清水敬助氏

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「鋼鉄の集い」主宰:清水敬助氏
TEXT協力:A-Line Music 山本香苗子
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「鋼鉄の集い」について

--- まずは、「鋼鉄の集い」の設立の経緯を教えて下さい。

清水:元々はメタル好きが集まって飲んで語るサークルがあり、その中の企画に、自分で作った音源を持ち寄るカバーコンテストというのがあり、そののちにバンド演奏をメインにしたメタル祭り構想が浮かび上がり、そしてこのライブイベント「鋼鉄の集い」が誕生しました。

--- 参加メンバーのみなさんのプロフィールを教えて下さい。

清水:今までに参加したバンドは70以上、延べ人数は300人を越えます。メンバーはそれぞれ普段は社会人として堅実に真面目に暮らしております(笑)。仕事と家庭と趣味のバランスを取りながら、集まった時には仲間で音楽を精一杯楽しむ、という感じです。

青森の地元事情

--- 地元の音楽事情全般はいかがでしょうか。

清水:地方はもう楽器屋もCDショップも無く、ネットを通じての交流・情報交換がほとんどではないかと思います。情報の発信や交換は、強いて挙げればバンドの練習スタジオでしょうか。ライブ会場が一番の憩いの場になっております。
青森は地方の中でも、人口の割にはライブが盛んな地域だと思います。

--- 青森市内では地元CDショップとして「成田本店」が有名かと思いますが、実情としてはどのようにCDを購入していますか? また、新譜のリリース情報はどのようにして得ることが多いでしょうか。

清水:青森市内には老舗の成田本店さん(PAX)がありますが、市内ショッピングセンターのテナントにもほとんどCDコーナーは無く、やはりネット通販サイトが主流となってしまっています。
リリース情報は音楽雑誌のレビューコーナーと、やはりネット情報でしょう。
やはり本来は自分の目で目当てのアーティストを探しながら、手に取って探したいところですね。そして、できる限りは地元にお金を落としたいところです。

--- 「鋼鉄の集い」はもちろん、HR/HM系イベントは「Quarter」で開催されることが多いそうですが、ライブハウス事情はいかがでしょうか。

清水:Quarterは、プロのツアー等でも使われる全国的に有名なライブハウスで、アマチュアにはもったいないくらいの会場です。他のライブハウスに比べ会場使用料がちょっぴり高めですが、超重低音まで出せる音響環境と、他の追随を許さぬきらびやかな照明設備があり、どんなジャンルにも対応できる最高の会場です。
イベントの要望も快く聞き入れてくれ、いつも気持ちよく使わせていただいております。
打ち上げの料理も雰囲気も、シックなイメージも、最高です(笑)。
(※Quarterの2階は、打ち上げのできるおしゃれなスペース「3分の1」として営業しています。)

--- 青森出身として地元で知名度があるバンド、ミュージシャンはどなたでしょうか。

清水:アーティストとしては、人間椅子、三上寛、矢野顕子、Ichiro、Hisashi(GLAY)、Supercar、Sing Like Talking、岸千恵子、吉幾三、伊奈かっぺい、淡谷のり子、井沢八郎、林あさ美(故人含む)。
作家でも菊地俊輔、鈴木キサブロー、亜蘭知子、三浦徳子・・・と、個性極まる才能人が意外と多いです。

今後の展望

---「鋼鉄の集い」の目標や野望がありましたらお願いします。

清水:細く、長く、楽しく。
素人の余暇の楽しみ方の一つとして、本来の音楽の面白さを、欲張らず、妬まず、損得勘定や邪念抜きで続けていきたいです。そしてどんどん若い世代も受け入れていけたらと切望しています。
あとは、県外のバンドも来てくれるようになりましたので、県外交流も深めていけたらもっと楽しくなることと思います。

---「余暇の楽しみ」にしてはかなりのハイレベルなプレイヤー揃いの「鋼鉄の集い」の、今後のますますの発展をお祈りします。ありがとうございました。

清水敬助氏

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1971年生まれ。
楽器店勤務後、職を転々とし、文系なのに今なぜか測量会社の営業(笑)。
好きなアーティストは人間椅子、OUTRAGE、Led Zeppelin、SION。
「鋼鉄の集い」では主に「Funeral Spiral」、「鋼鉄節」(メタルブシ)というバンドにてギタリストとして活動中。

また、「鋼鉄の集い」が行われているライブハウス青森Quarter店長小林孝典氏からのコメントも頂戴しております。

青森Quarter 店長 小林孝典氏より

'85年のオープン当時は初期のジャパンメタルの活発な時期で、ANTHEM、聖飢魔Ⅱ、リアクション等数々のバンドが訪れました。
現在はジャンルが多様化していて、ラウド、メタルはやや少ない感があります。
そんな中で「鋼鉄の集い」は長期にわたり、途絶えることなく続いている類を見ないイベントだと思います。
青森Quarter

青森Quarter

青森Quarter

青森Quarter


そして、生まれも育ちも青森県であり、現在東京で活動中のVorchaosのギタリストyuzo氏も「鋼鉄の集い」出身とあり、コメントを頂きました!

青森「鋼鉄の集い」出身・Vorchaos ギターyuzoが語る熱き思い

青森Quarterは私が高校時代にとてもお世話になった場所です。
2002年、高校当時活動していた「Friday-13」というHeavy/Thrash Metalバンドでステージに立たせて頂いておりました。
青森Quarterは青森県外のアーティストの方々がツアーで来られる事も多く、当時地元に住んでいる私達がLIVEをさせて頂くには充分過ぎる、いや、本当にLIVEをしていいのかと思ってしまう程の憧れの場でありました。
青森Quarterは、天井の高さがある為、圧迫感の無いフロアスペースの広さを感じる事が出来ます。またステージは客席側から演者の全身が見られる程の、お客さんにとっても、演者にとってもナイスな高さがあります。高校生がLIVEをやるには贅沢過ぎる環境でした。
その様な好環境である為、当然の如く地元のミュージシャン達が集い、青森という本州最北端の地から日本全国へと音を発信し続けていました。
私がステージに立っていた当時はメロコアブーム真っ只中で、同じ高校のメロコアバンドの先輩方が全国へ羽ばたいたり、自分達が青森代表として東北大会へ出場したバンドコンテストでもメロコアバンドが優勝したりと、時代の逆風を浴びながらも、自分の活力となる、変わらず自分を応援してくれる大好きなMETALを轟かせ続けました。
その頃、HM/HR世代の先輩方が主となり行っていたMETALイベント「鋼鉄の集い」が青森Quarterを中心に盛んに開催されており、私達もそこを拠点として活動していました。参加者のレベルの高い演奏力には当時からかなりの定評があり、青森Quarterの看板イベントとなっていました。
私が出演していたVol.1から今なお続いている「鋼鉄の集い」(2014年9月現在Vol.45)。
今年(2014年)4月には、我々Vorchaosの1st Album「Vortex of Chaos」(2013年11月8日に全国発売)のリリースツアーとして、私の出身地である青森からツアーをスタートするとメンバー一致団結。会場は勿論青森Quarter!そして、私がお世話になった「鋼鉄の集い」主催によりツアースタートを実現出来たのです。
それが「鋼鉄の集いvol.44」となりました。
当時から変わらず可愛がって下さっている「鋼鉄の集い」主催のAtchさん(松井篤司氏)、しみづさん(清水敬助氏)、お二方を始めとする関係者の方々、そして、数年ぶりのステージでしかも関東で活動している私のバンドにも関わらず、事前の準備から当日迄、温かく迎えて下さった青森Quarterの小林夫妻には本当に感謝しております。
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2014年4月5日鋼鉄の集い+Vorchaos共同企画【鋼鉄の集いVol.44 ~Vorchaos“Vortex of Chaos tour 2014”~】@QuarterでのVorchaos
Vorchaos 1st ALBUM [ Vortex...

Vorchaos 1st ALBUM [ Vortex of chaos ]

1. not ONLY ONE
2. Chaos core
3. 誰そ彼
4. Interlude~Unleash the wild~
5. Monster
6. 碧 限りなく…
7. Interlude~Nobody~
8. 幻想DIMENSION
9. あの丘の向こう
10. Catastrophe
11. Decided only way forward
12. Unchanged the world
13. テクノブレイク
14. Give a cry
15. Acoustic Chaos core end (Bonus Track)

発売日:2013年11月8日(金)
規格番号:VORC-0001
価格:2,857円(税抜) 3,085円(税込)
発売元:Technobreak Records
販売元:アドニス・スクウェア
つらつらと私事を書かせて頂きましたが、これを読んで頂けると青森一アツいLIVE HOUSE「青森Quarter」、青森一アツいイベント「鋼鉄の集い」の様子が伝わるんじゃないかと思い、綴らせて頂きました。
最後に、青森Quarterは私を育ててくれた場所です。今なお育てられています。
それは私だけが感じている事では無いと思います。
青森Quarterはアーティストを育ててくれるLIVE HOUSEです。
これを読まれているアーティストの方の中にも自身で想えるその様な場所があると思います。
全国にも多くあるであろうその様な場所の中で、青森Quarterに出会えた事に私は感謝しています。

Vorchaos yuzo(G.)

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ex.魔蟲-MAMUSHI-、ex.Friday-13
1987年青森市出身。高校在学中に結成した「Friday-13」のギタリストとして活動し、「鋼鉄の集い」に参加。先輩達にメタラーとして育てられる。自らを「リズム隊」と名乗るほどのバッキング好き。現在はVorchaosの下手ギターとして、都内を拠点に活動中。Vorchaosの重低音をガッチリ支え、魂のシャウトコーラスを担当。

メタライゼーション・ドット・ジェイピーをご覧の方も青森を訪問する際は、ぜひQuarterで「鋼鉄の集い」の主催ライブを体験してみて下さい。
プロを目指す人も、余暇で楽しむ人も、「音楽って楽しい」という素朴な気持ちが湧いて来ること請け合いです。

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