記事公開日:2015/03/03

高谷学(DIABLO GRANDE) x NOV(AION)

高谷学(DIABLO GRANDE) x NOV(AION)

その時に天狗だった鼻をへし折られたんですよ(笑)

高谷:今日はありがとうございます!第一回目という事で手探りですが宜しくお願いします!

NOV: 宜しくお願いします〜。ヘヴィ・ヴォーカリスト同士として(笑)

高谷:今言っても大先輩なんでね。

NOV: でも年一緒でしょ?(笑)

高谷:そーなんですよねぇ(笑)

NOV: 午年でしょ?(笑)

高谷:はい(笑)。


高谷:そもそもの、歌を始めたきっかけってなんだったんですか?

NOV: シンプルなんですけど。自分で言うのもなんですけど。格好いいんですけど(笑)僕、声潰れてるじゃないですか。ずっと幼い頃から野球やってて、小学校から中学にかけてプロ目指してたんです。結構レギュラー取れて、関西のリトルリーグで優勝したりしてて。

高谷:あ〜!練習の声出しで潰したんだ!

NOV: そう(笑)プロになるつもりの生活を送ってたんですが、身長が伸びない。だんだんレギュラーの座が危うくなってきて悩み始め、中三の夏にもう無理だと。プロ野球選手の夢を諦めたんです。んで、夢がなくなって目標もなく、普通の公立高校に入って。なんとなくサッカー部入ったりとか、なんとなく暮らしてたんです。ある時、違うクラスの奴から「変わった声してるって噂で聞いたから、ちょっと話したいんやけど」と。「え?何?」って。「バンドやってんの?」と言われて。「バンドって何?」みたいな(笑)

高谷:まずそっからだ(笑)

NOV: (笑)相手は「ヴォーカルやってんのかと思って」「え?ヴォーカルって何?」って(笑)「いや、歌。歌ってないの?」「僕が?歌った事ない」「ほんなら、その声なんなん?」「野球やってたから(汗)」「それはそれでおいといて、ヴォーカル探してるからやってみない?」って(笑)何がなにやら分からないまま(笑)それで「とりあえず聴いてみて」とカセットテープ渡されたんです。音楽を聴くのは好きだったので、テープを聴いて「へ〜。ロックなんだぁ・・・」と。後日、テープを返したら「これ歌わない?」と「いやいや、こんなん僕歌える訳ないじゃないですか。英語無理やし」って言うたら、「NOV君何言うてんの、これ日本語やで」(笑)。それがLOUDNESSやったんすわ。

高谷:でた!ちょうど同じくらいの時、俺もショック受けましたわ〜。

NOV: 「日本人でもこんなんやってるんや!」って知ったら、「もしかしたら俺にもできるんちゃうか?」って。「面白そうやな。ちょっとやってみようか」という気になって。新しい世界で夢を見つけたような感じ。時間かかるかもしれないけど、覚えてみるのはありかなって、コピーし始めたんですわ。

高谷:だけど、LOUDNESSでしょ。ハードル高いすよね?俺もやってみたけど、当時無理だったもん(笑)

NOV:でしょ(笑)当時ファルセットでもないただの裏声で下手くそに歌ってたのに、クラスの皆に「お!NOV凄いな!」って誉められて。「俺、いける!」って調子に乗って(笑)「OZZYとかTIGERS OF PAN TANGとかもやって行こうぜ!」みたいになって。高校の軽音部で歌うようになったんです。

高谷:あ〜そのくらいで軽音やれるってでかいっすねぇ。

NOV: 一年後にまた出来事があったんですけど。スタジオ入った時に、ドラムの奴が現役でやってる先輩ミュージシャン連れてきて。売れてるとかじゃないんですけど。22〜3くらいのライヴハウスで活動している女性のヴォーカルさんが来て。当時のメタル姉ちゃんですよ(笑)。僕も天狗になってたんで「お姉さん、ちょっと僕らのバンド聴いてみてくださいよ」って。ええとこ見せてやろうって。高校生が(笑)。それで、LOUDNESSの「In The Mirror」歌ったんです。裏声で(笑)当時は、メタルだからスタジオで声が聞こえないのは仕方ないと思い込んでたんですよ。彼女はスピーカーの傍だったから聞こえてるだろうって、自信満々に歌いきって。見たらお姉さん口あけてたんすよ(笑)。ドラムの奴がアドバイス求めたんです。何誉められるんやろってワクワクしてたら「あんた、正直に言うけどそれ歌ちゃうで」って(笑)それで彼女が目の前で同じ曲歌ったら、もうスピーカーから「ブワ〜ッ」て。その時に天狗だった鼻をへし折られたんですよ(笑)そっから「よし、練習するぞ!こうなろう!」って。逆にポジティブに。

高谷:野球で一生懸命やってきたからそういう気持ちになれたんじゃないですか? 普通立ち直れないっすもん。

NOV: そうですね。負けたくないって気持ちがでてきたんでしょうね。

高谷:じゃ、そっから弾みがついて?

NOV:それで、ボイトレしたくて。当時ロックなボイトレをやってる学校なんてなかったから。そのお姉さんに、スタジオの店長でヴォーカル教えてくれる人がいるよって紹介してもらって。ハイトーン・シャウトできるようになる為に。「二井原実になりたくて」って言ったら、「とにかく歌い続けろ」と。泣きながら、えづきながらやり続けて。吐きそうになりながら。実際吐いて(笑)「お前、もう歌う前に飯食って来るな!」って(笑)でも、やり続けたら声が出るようになるからって。

高谷:あ〜、努力したんですねぇ。まぁ、努力なくしてああはならないけど。俺とは違うなぁ。

NOV:やるしかない、って思ってたんで。

今でもAIONが最優先であり重きを置いてやってます。

高谷:鼻へし折られた後、あの実力をつけて。のし上げるきっかけになったのはなんだったんですか?

NOV: 当時高校生ながらライヴ活動してましたね。近所のライヴハウスを借りて、高校生だけでイベントやったり。他校のバンド誘って仲良くなったりして。そんな中「俺はプロになるぞ」って高三で決意が固まりつつあって。担任の先生には「親は認めてくれてる」って嘘ついて(笑)親には「先生は俺の才能を認めてくれてる」って嘘ついて(笑)たまたま親父が職人やったから「好きな事とりあえずやらしたる」って。親に負担かけたくないから大学行かずにアルバイトでバンドやらせてくれって。ここがポイントなんですけど、親と約束したんです。「4年間好きな事させてやる。4年間音楽やって芽が出なかったら諦めて俺の後を継げ」と。

高谷:じゃ、期限切られたけど、やれる事になったと。

NOV:高校で一緒だったバンドのメンバーとは、生き方が変わった事で一緒にできないなって(笑)他のメンバーは皆進学しちゃったから。「大学行くような連中とは一緒にでけへん!」(笑)ほな解散しましょって。バンドなくなって途方にくれて(笑)とにかく外でやりたかったけど、なかなかメンツが集まらないし。そんな中、当時のジャパメタ大好きやったから。ライヴ観に行くのも好きで、一緒に観に行く仲間ができて。その中の一人に「彼氏がバンドやってるからオーディション受けてみない?」って話を貰ったんです。それが後のPARANOIA。

高谷:関西では有名でしたよね。俺らの世代だったら絶対知ってる。そこで颯爽とインディーズ・シーン・デビューですか。

NOV:一年くらいやって、色々あって脱退して。今度は自分がリーダーになってZ-SECTを結成して一年位やって。R&Rやりたいってギターが言い出して音楽性で割れたりして。

高谷:(笑)時代反映してるな〜。GUNS N' ROSESとか流行った時期ですよね(笑)

NOV:そこでちょっと、自分にはバンドをまとめる力がないなぁって。悩んでいた時期に当時の事務所社長からAION加入の話が出たんです。悩みましたけど加入する事にしたんです。

高谷:それで晴れてメジャー・デビュー?

NOV: そこから2〜3年かかったかな。

高谷:当時から物凄かったですよね。俺がまだ駆け出しだった頃、AIONファンは多かったですよ。特に楽器をやる高校生くらいの子達に。AIONは技巧派でしたよね。

NOV:楽器の技を追求してたところはありますね。

高谷:AIONは、当時「LOUDNESSの再来」的な扱いをされてましたよね。そう表現する連中が多かった。ひたすら二井原さんを追いかけて比べられるようになったって、凄いですよね。

NOV:未だに「二井原実になりたい」って思ってますよ(笑)

高谷:一時、本家のお弟子さんを交えたカヴァーバンドをやってましたよね。でもその頃って、あまり活動されてなかった印象なんですけど・・・。

NOV:AIONの活動が縮小してたんですよ。メジャーから離れて、リズム隊が抜けて。でも活動は継続したいから。AIONありきとして単独で。そこで出たのがVOLCANO。

高谷:これは衝撃的なメンツだったし作品も凄かったですよね!プロジェクト的な色合いはあったけど。

NOV:既に肩書きがあるメンバーが参加するって事を条件にしてましたからね。じゃないと、AIONあるのにねぇ。できませんよ。

高谷:でもVOLCANOって、バンドの印象が強かったですよね。

NOV:そういう売り出し方をしましたから。でも僕はあくまでもAIONなんで。プロジェクトってのがないとAIONに失礼だし。

高谷:じゃ、NOVさんの根幹にあるバンドはAION?

NOV: そ!「AIONのNOV」が参加してるVOLCANOであり、地獄カルテットなんですよ。全部が平等にある訳じゃなくて。どのプロジェクトもその立ち位置なんですよ。そこが崩されると参加できないんで。そういう理由でプロジェクトから離れた事もありますね。

高谷:AIONの看板を背負ってる訳ですね。

NOV:今でもAIONが最優先であり重きを置いてやってます。その合間でできる事をやると。ただお客さんに対しては「え?大切にしないバンドマンっているんですか?」って。やるからにはプロ意識をもって臨んでます。

高谷:それはとても貴重な話ですね。AIONのファンからしたら「色々やってるけど、もっとAIONやってくれよ」っていう気持ちもね、どっかあると思うんですよ。勿論こういうNOVさんの本心を聞けてませんからね。「結局あの人は何がやりたいんだろ?」「AIONなんでやらないんだ」って思ってる人もいると思うんですけど。「俺の気持ちはAIONにあるけど、それぞれにやり方がある」って事ですよね。特に最近はネットの発達もあって。露出を沢山して、活発に活動しているイメージを作り上げる事でバンドを大きく見せる、錯覚させる手法が当たり前になってるじゃないですか。現在のAIONは、シーンに飛び出してきた当時を知ってる人達からしたら歯痒さもあると思うんですよね。メンバーの思惑とは、また違うんでしょうね。

NOV: 僕らはメジャー・デビューして後悔はしていないけど・・・。メジャーの中に入っても、AION本来の「我が道を行く」スタイルのまま、もっと幅広く知って貰えると思ってたんです。ところが実際は、色んな人達にコントロールされるようになって。自分達のやりたい事が分からなくなり、裏切られたって印象が日増しに強くなって。最終的には「AION vs 誰か」みたいな。スタッフ側と相容れなくなったんです。そんなこんなで「やってられるか!俺達だけでやっていこうぜ!」ってメジャーから敢えてドロップして。当時最先端だったと思うんですけど、インディーズへ戻って自主レーベルでやり始めて。勿論、作品の質とか、問題もありましたけど。金儲けじゃなくて、ついてきてくれるお客さんの為にやろうって、やってきたんですよね。

高谷:心意気が凄いですよ。メジャーって、沢山の人間が関わるから数字の上下で干渉される事も増えたりしますからね。結果が伴わないと、責任のなすりつけ合いになったりして(笑)

NOV:メジャーにはその手の話がよくありますね(笑)いい話貰って奮起したら実は違った、とか。嫌気がさしたんです。

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他と差別化したいという事で全部日本語に。ただ歌ってるニュアンスは英語っぽい(笑)サザンみたいな(笑)

高谷:そこで我慢すればいいんだろうけど、我慢できませんよね(笑)さて、NOVさんが関わる中で今一番活発なプロジェクトは地獄カルテットですが。きっかけは楽器隊の教則本シリーズ?

NOV: いや。教則本出してるメンツが勝手に集まって。何かやりましょって(笑)

高谷:え!出版社側の意向じゃなかったんですか?

NOV:僕の教則本は一番最後だったし。楽器隊それぞれの教則本がブレイクして、当初はトリオでやってたんですよ。それで音楽学校の先生をやってる僕に歌のお鉢が回ってきたんです。バンドに歌で参加する事になってから、教則本の話がきたんですよ。

地獄のボーカル・トレーニング・フレーズ

地獄のボーカル・トレーニング・フレーズ

著者 NOV
定価 1,728 円(本体1,600円+税)
仕様
A4変型判/128ページ/CD付き
発売日 2008.1.10
高谷:逆なんだ。

NOV: 色んな人に話しを聞いたり、勉強しながら(笑)晴れて出版が決まった時に、地獄カルテットのリーダーでベースのMASAKI君から「オリジナルなバンドとして活動しませんか」って誘われたんです。それが結成の経緯。

高谷:バンドのコンセプトが面白いですよね。各楽器の教則本を出してる人達が集まってアンサンブルのお手本を見せる。オリジナル楽曲の在り方、みたいなものも提示してるし。てっきり出版社の思惑で動いてるのかと思ったら(笑)

NOV:だから曲も教則本と同じで。「お前らこんな演奏できるか?」っていう挑戦状なんですよ。

高谷:デスボイスとかもやってますよね。

NOV:そうそう(笑)歌もちょろちょろ動き回ってるし(笑)

高谷:でもちゃんと今のリスナーが好みそうな曲をやっていますよね。そこにミュージシャンとしての自分たちの在り方というか「きちんとした技術ありきなんだよ」って事を提示してますよね。

NOV:技術もありつつ、何でもできなきゃだめだっていう感覚もあるから。地獄カルテットからの挑戦状でもあり、自分達への挑戦でもある。自分達も地獄を味わってますよって(笑)

高谷:そういえば、以前のバンドで大阪でご一緒した時、楽屋で歌詞書いてましたよね。「こんなん歌えるか」って言いながら(笑)

NOV: そんなんありましたっけ?(笑)歌詞にはこだわりがありまして。AIONは日本語と英語を混ぜるんです。VOLCANOはリーダー指示で全面英語。地獄カルテットはどうしようか?ってなった時に、他と差別化したいという事で全部日本語に。ただ歌ってるニュアンスは英語っぽい(笑)サザンみたいな(笑)

高谷:遊びもふんだんにありますよね。

NOV: 意味とかどうでもいい(笑)

高谷:じゃ今は、AIONの活動があれば、やると。

NOV: そう!今年は活動しますよ。昨年一年休業したし。今年は「昔の曲をやらない宣言」をしてしまった(笑)なんだこれは!って(笑)

高谷:追い込んでますね(笑)

NOV: 追い込むの大好き(笑)今、曲作りしてますよ。偶然VOLCANOも去年の秋ぐらいから曲作りを始めてて。去年の暮れの段階で、歌のプリプロを個人的にやって。歌詞を書いて、3月くらいに歌入れできたらって。

高谷:かなり計画的になってますね!地獄さんは?

NOV: いや、それがね(笑) 一番動いてますね(笑)セミナーありきのバンドなんで。セミナーを兼ねたツアーやワンマンをメンバーのスケジュールに合わせてかなり早い段階からブッキングしてますね。AIONもVOLCANOもそんなにダーッて動くスタンスじゃないし。それぞれに動いてるから。自分個人の露出はコンスタントにやりたいんですよね。

高谷:それは同じ歌い手として凄く分かります(笑)固執するあまりバンドが動かなくなると自分も動かなくなるから(笑)忘れられちゃうし、場に出て歌わないと声も出なくなるし(笑)

NOV: 感覚も鈍るしね(笑)地獄カルテットの活動はヴォーカリストとして凄く有難いですね。お客さんも楽しんでくれてるし。

特にロックの中心には、若いからこそのパワーがあるじゃないですか。

高谷:歌の先生をやるようになったきっかけは?

NOV: 音楽活動に対して自分もどこかで壁ができて。一回音楽ってものを考え直して、落ち着いてみようかと思った時期があったんです。でも音楽からは離れたくない。じゃ、一体自分は何ができるのか。音楽でできる仕事なんかないかなって思ってたら、転がってきたのが歌の先生(笑)昔もそんな話はあったんですけど。その時は若かったから「ロックやのにできるかい!」って断って。経験を積んで、やってみてもいいかなって。学校側は講師経験もなかったのにキャリアで受け入れてくれたんすわ。

高谷:基礎から教えるんです?

NOV: もう教則本とか色々調べたりして(笑)最初は、歌って貰ってそれをアドバイスしたり。経験から得たものを伝えるところから。

高谷:今はかなり高度な事をやってますよね。YouTubeで見たけど「うわ!NOVさんスゲー!」って(笑)NOVさんもそうでしょうけど、俺らって叩き上げだから。

NOV: もう後から全部勉強しましたね。学生にも言ってますけど「理論は後付だから理論から入るな。声なんて気持ちの問題だ!」って(笑)「こういう声が出た!」それがいつも使えるかどうか。使えるものを専門用語でどう呼ぶかを教えてます。

高谷:それがロックシンガーたるものですね。今のシーン、これから先の日本のメタル・シーンについてどう思いますか?これからを担う予備軍と接する機会があって、彼らが何が好きでどうなりたいかを見聞きしてて。どう感じていますか?

NOV: 若い人達に、色々自分もこうやって音楽で生きてきたから「これがいいんやで」って提示してたところがあったんですけど。でも、実は自分達が若い時も上の世代に対して反抗的だったじゃないですか。よく考えたら音楽の中心、特にロックの中心には、若いからこそのパワーがあるじゃないですか。だから、そいつらの考え方の方が実は将来的に考えたら面白い発想やと。最初は「何の為にライヴやってんの?」っていう考え方を押し付けたりしたんですけど。「誘われたんで」とか「面白そうなんで」っていうスタンスもありなのかな、と。自由な発想でいいんじゃないかって。

高谷:俺らの世代は成り上がりたいやつばっかりで(笑)メリットばっかり考えてたし。簡単にライヴハウスに出られなかったから。レギュラー取る為にオーディション落ちまくったりしてね(笑)

NOV: そういう苦しい思いを「お前らは知らんやろ!」って(笑)お金出せばライヴできる環境になって、だから育たないんやで、って(笑)訴えてたんやけど・・・。ここ最近「あれ?おかしいな」と。「客が少なくてなんで楽しめんねん?」「面白い曲できたからやってる時楽しいんで」とか(笑)「いやいや、客あってのバンドちゃうの?」「お客さん来て欲しいけど、来てくれないっすもん」「呼べよ!」「どうやってお客さん呼ぶんすか?」って言うんですよ。何にも知らない(笑)そのスタイルも、だんだん見てて「あれ?これもダメではないのかな・・・」って。なんか、彼らは自由にやってるなって。

高谷:本来のね。

NOV: 本来の自由。YouTubeに自分らのライヴ動画をあげて再生回数煽ったり。ネットサーフィンで面白いの辿って見つけたものが楽しかったとか。その最たる例がエア・バンドですよね(笑)彼らは面白い事をやって注目されて結果を出して。そうなったら、そのスタンスを否定できないですよね。だから、お客さんが入る為にいい演奏とかじゃなくて、「なんか面白い事しようぜ」っていうスタイル。「お客さんを呼ぼう」じゃなくて「面白い事をしてたらお客さんが来てくれる」っていう。誰かが口コミで拡げてくれると。3〜4年前からそんな事を感じていたら、いまや無料動画の世界で結果を出す人達が続出してる。時には他人の曲で(笑)

高谷:ホントに。「弾いてみた」「歌ってみた」とかね。

NOV: それらを目にして「これはありなんだ」と感じたんですよね。CDっていうモノが売れない中こだわってる人もいる一方で、かつてレコードがCDに変わったように、ダウンロードではなくアップロードになったのかな?と。直接的な「音楽を売る」ではなく、動画でスポンサー料を貰う形。つまりテレビ局と一緒じゃないすか(笑)「ここだったのか!」って。それに気付いていたのは若者達だったんですよね。それも儲けようなんて気はなくて、純粋なところからスタートして。

高谷:エンターテインメントのひとつのコンテンツになってるって事ですね。

NOV: 僕らもこの世界に乗るのもありだなって感じています。ただ、今の自分達のお客さん達はCD世代だし。CDはまだ作ろうって。

高谷:レコード、カセットテープ、CD、MD。色んな媒体が出てきて、淘汰されて。過渡期の時代。

NOV: 色んなコンテンツがあるし。テレビに出たい、とかの世に出る手段の一つとして。

高谷:自分達でクリエイトしたものをどうやって露出させていくか。手段が増えたという事ですよね。昔だったらデモテープでしょ(笑)それが自主制作のレコードになって、CDになって。簡単に焼けるCD-Rになって。動画も高い編集スタジオや機材を使わないで、自分達で作って動画サイトにポンと(笑)

NOV: 学生から得るものも多いですよ。こちらが知らない事を訊くと嬉しそうな顔をするし(笑)彼らは昔の事を「斬新だ!」って新しいものとして取り入れてくれる。いい意味で、彼らと共有できる世界もあるって事ですね。

高谷:でもNOVさん、柔軟ですよね。

NOV: 昔は頑なだったけど、今は何でも取り入れようとする自分がいるんですよ。

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いつまでメタルが歌えるのかな?とか。そういう不安もあるけど、なるようになるかなって(笑)

高谷:今後のシーンに対する憂いみたいなものはないですか?

NOV: 音楽人生についてはありますよ(笑)60歳の自分は何やってるんだろうって。二井原さんが歌い続けてたら、俺もやり続けようという目標もありつつ、でも身体がついていくかな?とか。いつまでメタルが歌えるのかな?とか。そういう不安もあるけど、なるようになるかなって(笑)

高谷:若い子達が自分達のやり方で台頭してくる訳じゃないですか。中には凄い奴が出てくると思うんですけど。

NOV: 頭抜ける存在が出てきたら僕らも盛りあがれると思うんですよ。かつてX-JAPANが売れた時のように。きっかけとなるバンドがいてくれるのは有難いし、自分達に気付いて貰えるチャンスはあるんですよね。

高谷:シーンを引っ張るバンドって必ずいますね。

NOV: ロック・シーンは盛り上がって欲しい。自分たちのキャラ上「認めねぇぞ」「俺らの方がええぞ」っていう負けない気持ちもあるけど、音楽人としては認めるし。狭い人間になりたくないですよね。

高谷:話を聞いててなんか安心しました。勝手にNOVさんは「サラリーマン・ミュージシャン」になっちゃったのかなぁ?って思ってたんですよね。でも、真逆と感じてます。実績があって、色んなプロジェクトをコンスタントにやって、先生もやって、そして自分のキャリアに基づいた信念を若者に伝えてる。

NOV: どこかに安定を求めてはいるんですけど、結局自分の行動が安定する方向に行ってない。安定したければ、それこそサラリーマンになればいい。でもなろうと思ってもやりたい事がない。音楽やりたいから戻ってきちゃうんですよね(笑)じゃ、音楽で安定する方法は?(笑)

高谷:そら、ないすわね(笑)音楽って安定してないすから(笑)

NOV: 音楽学校で安定しようと思ったけど(笑)感覚はアルバイトなんで。空いてる時間で。学生が居てナンボだし、生徒が少ないと仕事がない。春休みになったら給料ないから、じゃライヴだ!安易にライヴ入れても、お客さんが入らなきゃお金も入ってこないから。そこを見据えてプロモーションして曲作って。格好いいライヴ・パフォーマンスもしなきゃいけない。精神論じゃないすか。ロックとは何か?って。

高谷:攻めなきゃいけないから。

NOV: 野郎が認めてくれない場合、そういう連中に認めさせる為にどうするのか、とか。

高谷:若いなぁ!!

NOV: ブログで啖呵切ったり。ツッパってみたりして。興味を持ってくれる手段を色々考えて。

高谷:やっぱり観て貰わないとね。

NOV: 自分は「ハードロッカー」って気持ちはないんですよ。あくまでもシャウトをして歌うのが好きなヴォーカリスト。でもヴォーカリストといっても叫ぶスタイルしかできない。ポップチューンを歌う事はできないし、AKBには適わない(笑)可愛くはなれないし、ってなったら、自分は自分なりの格好よさの中の可愛さ(笑)「NOVさんちょこちょこしてて可愛い」って言われたらラッキー(笑)高谷君がちょこちょこ動いたからって可愛くないでしょ(笑)

高谷:ないすないす(笑)可愛さアピールってその人なりにあるじゃないすか(笑)

NOV: タッパがあって、モニターに足かけてマイクスタンド持って格好よくやってる時に、歌詞間違えてペロッと舌を出すとかね(笑)自分が「こうだ!」って思ってるものを周りがどう思うかっていうのは「お好きにどうぞ」しかない。「そんな事してるから売れないんですよ」とか言われようが「だって、これしかできないんだもん」って。

高谷:大きなお世話だっていう話でね(笑)

NOV: 面白いと思ったら素直に吸収して。デスボイスもARCH ENEMYが格好いいなと思って。「どうやってるんだろう?」ってやってるうちに、自分に取り入れたらやってて面白いなって。

高谷:貪欲ですねぇ。

NOV: 意固地に若いバンドは聴かない、じゃなくてね。まだまだ貪欲さはあると思うし。若い連中からどんどんエネルギーを貰って、僕らを受け入れてくれる連中に伝えるのが一番いい形なんじゃないかな。

高谷学(たかやまなぶ)

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ハードロックバンド DIABLO GRNADEのギター&ヴォーカル。2015年4月8日、新作ライヴアルバム『LIVE INJECTION』をリリース。通称アニィ。

DIABLO GRANDE ライブスケジュール

2015年3月26日(木) 神奈川・横浜 7th Avenue
2015年3月28日(土) 東京・目黒 The Live Station
2015年3月29日(日) 東京・目黒 The Live Station
2015年4月26日(日) 東京・高田馬場 Club Phase
2015年5月30日(土) 東京・新宿 WildSide Tokyo

DIABLO GRANDE - LIVE INJECTION (Album Trailer) - YouTube

DIABLO GRANDE 『LIVE INJECTION』 (ライヴ・インジェクション) 品番: HNCR-0002 価格: ¥2,000(税込) 発売日: 2015年4月8日(水) 発売元: ハイプネイション 販売元: ディスクユニオン [ 収録曲 ] 01. Dagger 02. Dependency In...

NOV

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AIONのボーカリスト

16歳の時にボーカルに目覚め、数々のハードロックバンドをコピーし、
19歳からライブハウスで活動していたバンド「PARANOIA」に加入し、オリジナルソングに歌詞をつけ活動を始めた。
1990年 インディーズ・アルバム「HUMAN-GRIEFMAN」を発表し、インディーズ・チャート1位を獲得する
同作の全国ツアーのファイナル公演である中野公会堂でのワンマンホールライブを成功させると、
1991年 BMGビクターよりメジャーデビュー。
その後、メンバーの脱退や復活を経て2003年にアルバム「SISTER」をリリースし、現在も活動中
1998年 屍忌蛇(元アニメタル)のトリビュートアルバムに参加する
またヘヴィメタルバンド「VOLCANO」にも加入。
2000年 エイベックスよりアルバム「VIOLENT」をリリースしヨーロッパデビューを果たした。
2007年 MIJAPAN講師による超絶テクニカルバンド「地獄カルテット」を結成。
アジアツアーも行っている。
まさに、「三足のわらじ」状態であるのだ!

地獄カルテット ライブスケジュール

2015年3月6日(金) 東京・高田馬場 CLUB PHASE
2015年3月17日(火) 東京・高田馬場 CLUB PHASE
2015年5月30日(土) 東京・高田馬場 CLUB PHASE

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