2015年10月24日 更新

OUTRAGEインタビュー

記事公開日:2015/10/24 - ニューアルバム「GENESIS Ⅰ」のインタビュー。話し手は丹下眞也氏(drums)。

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記事公開日:2015/10/24

「日本のロックの大きな流れがあるとしたら、まずカバーしてきた彼らの存在があって、そしてOUTRAGEもその流れのどこかにいて、そしてそれが次の世代のバンドたちへも繋がっていけたらいい」そんなことをインタビュー後に話していた丹下氏。OUTRAGEを知ってそれまでの日本のヘヴィメタルバンドのイメージががらっと変わった人がいる。OUTRAGEを見てバンドを始めた人がいる。目標にしているバンドマンがいる。そういった人たちのことを知っているから、僕は丹下氏の発言を聞いて「OUTRAGEは日本のロックの中でしっかりと流れている」と口では出さなかったけど心の中で思っていた。ただの企画アルバムと思う無かれ、「GENESIS Ⅰ」がこれからのOUTRAGEの活動のカギになっているかもしれない。そんなアルバムについて色々と「調査」してみた。
OUTRAGE

OUTRAGE

安井義博/YOSHIHIRO YASUI (bass)
橋本直樹/NAOKI HASHIMOTO (vocals)
阿部洋介/YOSUKE ABE (guitar)
丹下眞也/SHINYA TANGE (drums)

OUTRAGE:丹下眞也
インタビュアー:別府伸朗

「こういった人たちもその当時はOUTRAGEみたいな存在だったんだよね」って。

--- 今回の作品はカバー曲と未発表曲を収録したものとなりますが、こういった作品をリリースすることになった流れを教えてください。


丹下:カバー曲のアルバムを作ろう、未発表曲を何らかの形でリリースしようと元々は別の話で出ていたんですよ。カバー曲の話はかなり前から話は出ていて。それまで所謂「カバーアルバム」というのは作っていなくていつかやってみたいなと。一部未発表の曲ではありませんが、未発表の曲をいつか表に出したいというアイデアもあって。それは別で進行していたんですね。それをこの機会に一緒にしてリリースしたらどうかということでリリースとなりました。それと伊藤政則さんが「今、何をやっているんだ?」って連絡をくださって。オリジナル曲もできていないという話になったときにファンが喜ぶのだったらカバーアルバムみたいなものを出したらどうかってアドバイスもしてくれて。その時にカバーアルバム良いよねってバンドの中でも話をしていて。(未発表曲に関しては)橋本が今まで世に出していない曲でも自分的にはクオリティ的に出してみたい曲があるので、その合体はどうだろうと。


--- このタイミングでのリリースはLOUD PARKを睨んでのですよね。


丹下:勿論、そうですね。


--- カバー曲が収録されているのは「GENESIS SIDE」となりますが、OUTRAGEというと海外のバンドからの影響が強いイメージがあって日本のバンドのカバーというのが意外な感じがありました。GENESISは日本語にすると創世記、OUTRAGEの創世記という意味で考えるとこのセレクトはびっくりしたのですが。


丹下:メンバーとカバーアルバムで何をやるかという話になった時に、まずは自分がLOUDNESSやANTHEMといった日本のヘヴィメタルの元祖的存在の人たちのカバーをやったらどうかという提案をしたのですよ。この時には「日本語で」というキーワードがあって、OUTRAGEが日本語で歌ったらどうなるかというのもありました。リスペクトも込めてそういった人たちのカバーをやったらどうだろうとメンバーにメールをしました。橋本からの返信で「実は最近YouTubeで日本の昔のバンドを聴いている。僕の音楽の聴き方は日本のバンドだから昔の人だからという風に聴いていなくて、良いものは良いと聴いている」って来たんですね。YouTubeだと(再生した後関連した楽曲が)順番に出てくるから、それを追っていくと凄く面白い人たちが沢山いると。70年代初期の人たちのことを考えると、この人たちは僕たちの世代で言えば音楽性は違ってもスラッシュメタル的な存在なんだろうなって。世の中をぶち壊せぐらいの気持ちでやっていて、それまでの音楽の流れで新しいことをやろうとしていて。そうなるとOUTRAGEとも共通点はあるんじゃないか。OUTRAGEも日本のヘヴィメタルやロックの流れにあって、別にそれをぶち壊そうという気持ちはありませんが、その中で何か新しいものを作ろうと思っていて。それでMETALLICAやSLAYERといったバンドの速いビートを取り入れていった。80年代の頃はそれで進化させていこうという思いもあったんですよ。橋本が「こういった人たちもその当時はOUTRAGEみたいな存在だったんだよね」って。そういったことを思いながら聴いてみたら、確かにその通りだよねって。アナーキーは後の時代になりますが、歌謡曲がメインだった時代にロックをやり始めた人たちなんだなと思うと、この人たちの情熱というか空気感を勝手にこっちで読み込んで凄いことだったんだなと。


--- アナーキー以外はニューロックと呼ばれていた世代のバンドですよね。こういったバンドの音楽をOUTRAGEを始めた頃に聴いていたのですか?


丹下:聴いていなかったですね。始めた頃はみんなSCORPIONS、UFO、VAN HALENといったバンドに憧れてましたから。後にFLOWER TRAVELLIN' BANDを知ったことを切っ掛けに、BLUES CREATIONは聴いていました。それで今回のセレクトには橋本の意見がかなり入っていて、自分の中では名前しか知らないバンドもありました。それで聴いてみたら橋本の言うとおりだな、何か時代を超えようという情熱のある人たちの作品だなとグっとくるものがありました。


--- 「GENESIS」というのはOUTRAGEというよりも日本のロックの「創世記」という意味ですね。


丹下:そうです。この(ジャケットにデザインされている)1971年以前にも勿論バンドはありましたけど、アルバムに収録している曲の多くが1971年にリリースされているので「1971」。そしてこの1971年辺りがグループサウンズから所謂ロックに変わっていった時代かなと思うと「GENESIS」になるのかなと。


OUTRAGE / GENESIS Ⅰ

OUTRAGE / GENESIS Ⅰ

ジャケット

--- セレクトは橋本さんが中心となっていたのですか?


丹下:THE MOPS、BLUES CREATION、Strawberry Pathは自分のセレクトで、アナーキーは安井。頭脳警察、はっぴいえんど、外道は橋本になります。


--- THE MOPSは日本のヘヴィロックやドゥーム系のバンドから見ると少し「穴」ですよね。FLOWER TRAVELLIN' BANDやBLUES CREATIONの影響を受けたというのは良く耳にしますが。


丹下:THE MOPSはドゥームというよりもサイケディックな感じがあるからじゃないですか。この曲を選んだのはリフがキャッチーだからメタルバンドがカバーしたらハマるかなと思ったので。


--- それでインタビューして色々と質問してなんですが、「御意見無用」がトップに来てサビの部分も「いいじゃないか」と歌われると「理屈で考える前に楽しめ」って言われている感じがあります。


丹下:そのまんまです。キャッチーというのもありますが、お祭りっぽいリズムが日本人には抵抗なく入れるリズムだと思います。


OUTRAGE - 御意見無用 - YouTube

「創世記から新世界へ…..」 日本、名古屋をベースに25年以上に渡って世界基準のへヴィネスを提示し続けてきたOUTRAGEニュー・アルバム【GENESISⅠ】が完成!!! 2015/10/7 Release SHM-CD+DVD / UICN-1080 / ¥3,780(税込) http://www.univer...
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