2015年10月30日 更新

第3回:HELL BOUND

記事公開日:2015/10/29

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記事公開日:2015/10/29

さて、今回は長くなるので早速本題へ。
HELL BOUND

HELL BOUND

 今回登場するのはHELL BOUNDという金沢のバンド。知らないという人が殆どかと思う。私が知ったのはもう10年近く前になるだろうか?GENOCIDE nipponのギタリストである天谷氏から「昔、金沢にこんなバンドがいて対バンを何度かしたんですよ。クオリティ高くてビックリですよ」とある1本のデモテープを聴かせてくれた。それがHELL BOUNDだった。バンドの名前で「ピン」とくるところもあったし、何よりスピーカーから流れてくる音にビックリした。ヨーロピアンな香りのあるアンダーグラウンドなアメリカの正統派ヘヴィメタル、例えるならOMENやFATES WARNINGといったバンドのサウンドに似たテイストであった。私にとって全くジャパメタ臭が無いのも驚きであった。サウンドだけ聴いていれば、80年代のアメリカの小さなライブハウスにでも迷い込んだような感覚に襲われた。何より曲のクオリティが高かったのでこのバンド名が脳みそにインプットされた。天谷氏も「彼らはFATES WARNINGが大好きでしたね」と言っていて、正直なところ「金沢のバンドでFATES WARNINGが大好き」というところでも驚きがあった。メンバーや金沢のヘヴィメタルファンには失礼な話ですが(笑)。
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 N.W.O.B.H.M.バンドや「こんなオブスキュアなバンドの音源がリリースされるの?」といった驚きのある各国のバンドの発掘作業や再検証に比べ、日本のバンドの発掘作業はそれ程進んでいないと感じる。元々のマーケットの大きさバンドの数、「日本のヘヴィメタル」が置かれてきた状況も関係していると思う。またメジャーからのリリースやEXPLOSION、MANDRAKE ROOTといった大手インディーズレーベルならまだしも、小さなインディーズレーベルやバンド自主制作といったものになるとその全容を把握するのはなかなか難しい。デモテープレベルになるとその作業はさらに困難を強いられる。海外のバンド同様にレコードリリースの前段階「デモンストレーション」という部分も当然あったが、レコードリリースまでのハードルが高かった日本においては「カセットアルバム」という面もあったかと思う。当然そういったバンドの発掘や再検証は困難を極める。音源の入手は勿論のこと、各種文献的資料の入手は奇跡を待つしかないといっても過言ではない。現在はネットが発達し、当時の貴重な資料や体験者による証言がアップされている場合がある。またメンバー公認/非公認あるが貴重な音源や動画で見ることや聴くこともできる。「METAL ENCYCLOPEDIA」なんて超便利なものもあるが、間違いがあったりそこにも掲載されていないバンドも多い。本当に誰か「日本のヘヴィメタル大全」やってくれませんかね?(笑)
 後にTERRA ROSA~DEAD ENDで活躍する足立祐二氏が在籍したJESUS(因みに「The Endless Basis」の原曲をプレイしていた)。同じくTERRA ROSA~BAD LOSERで活躍する鈴木広美氏が在籍していたKING’S ROAD、SABBRABELLSやREACTIONと共に「All Night Metal Party '84 to '85」に参加していたVEIL、女性サタニックメタルバンドVELLE WITCH、「EVIL METAL」GYPSY ROSE、初期ETERNAL ELYSIUMに多大なる影響を与えたRAN-JA、SILVER BACKのメンバーとも関係の深いABSOLUTE OBEDIENCE、幻のPURGATORY、アルバムリリースまであと一歩だったALKALOID・・・。さくっとデモテープの棚を見た時に出てきたバンドであるが、どれもこのまま日本のヘヴィメタルの歴史の中で埋もれさせておくには惜しいバンドばかり。HELL BOUNDもそういった幻のバンドの一つ。もう音源にも、そしてライブも見ることができないだろうなと思っていた。まさかまさかの金沢での再結成ライブ。奇跡が舞い降りた夜、彼らのステージに酔いしれた。
まさかまさかの金沢での再結成ライブ。

まさかまさかの金沢での再結成ライブ。

-Hellbound presents-
LIVE REINCARNATION!
9月20日(日) 金沢 vanvan v4
open/16:30 start/17:00
前売り1800yen 当日2000yen+Drink500yen

出演
HELLBOUND
GENOCIDE nippon
猫☆神
ARGUS
拾参階段

金沢 vanvan v4
石川県金沢市菊川1丁目21−12
076-223-7565
http://vanvanv4.jp/
奇跡が舞い降りた夜、彼らのステージに酔いしれた。

奇跡が舞い降りた夜、彼らのステージに酔いしれた。

HELL BOUND
 メンバーにコンタクトを取ることができたので、ここからは彼らのインタビュー。私の駄文よりも彼らの話の方が100万倍面白いと思います (笑)。東京、大阪、名古屋といった大きなシーンが確立されていたのとは違い一地方都市のバンドの話としても貴重な証言だと思いますし、その後のメンバーの動向もかなり興味深いものとなっていると思います。
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--- バンド結成は年ごろですか?また結成までの流れを教えてください。それとメンバー遍歴について教えてください。


毛利:1979年頃(中学2年)の時に始めたバンドがあって、当時はKISSなんかのコピーから始まって徐々にオリジナルを作っていくようになりました。何度か名前が変わってますが、この時はHELL BOUND ARMYという名前でラインナップは毛利(Vo / G)、本野(B)、利一(Gt)、ナオキ(Dr)でした。1984年にギターとドラムが高校を卒業して就職を機に辞めることになり、FEARでギターを弾いていた岩田に相談し、矢野を紹介されました。


岩田:同じ高校の後輩で、叩いているのを見たこともあったし声をかけてみたんです。それで自分の思い付きですが、自分がギター弾くから専任でヴォーカルやってみたらって。


矢野:自分はパンク系のコピーバンドをやってたんですけど、どれも遊びレベルで。メタルがやりたかったけどメンバーが見つからなくて、もう諦めてたんです。そこに突然この話が来て。HELL BOUND ARMYもFEARもオリジナルをやってたバンドだし、嬉しくって舞い上がりました(笑)。


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